夜を泳げ

日々の雑記や趣味の話など

見せかけのセンスレス

 

はじめての方ははじめまして。

そうでない方はお疲れ様です。

 

この記事を書いている7月28日は日本最大級の野外音楽フェス、フジロックの最終日でありまして。

 

行ってません。

今年も行けません。

 

もう10年くらいフジロック行きたいとのたうち回っている

 

 

それはそれとして。

 

二日目のグリーンステージには銀杏BOYZアジカンが出ていたので、YouTubeのライブ中継を見ていたのですが…

ちょっと思うところがありましたのでメモ程度に。

 

自分は00年代……言っちゃえばアジカン世代にあたり、同時期に名が通ったバンドは大概聴いていました。

その頃っていえばナンバーガールHi-standardTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを通過してきた人達がどんどん出てきていて、その多くが今でも前線に居るっていうか。

いやまあ、向井もチバも思いっきり前線に居るけど。

 

で、今となっては日本のロックシーンを牽引する存在であろう、アジカンことASIAN KUNG-FU GENERATION……。

文学的な歌詞をストレートなバンドサウンドにのせて、文系メガネな風貌のゴッチこと後藤正文がシャウトしながら歌うっていう、今字面だけで見ても随分エモいなっていう図式。

しかもギターは初心者にも弾きやすい。ドラムはしぬ。

 

一方、銀杏BOYZはというと。

前バンドであるGOING STEADY峯田和伸を中心に……っていうか、ギターのチン中村以外全員ゴイステのメンバーなんだけど。

時にはライブ中に流血したり骨折したりチ〇コ出したり(?)と激しいパフォーマンスに目が行きがちだけど、根っこにフォークとかがあるせいか、エロスだったり生きていく上の理不尽だったり、そんな生々しい感情を歌ったりして。

 

 

映像とはいえ、両者とも久々にライブを見たんですね。

どっちも大好きなバンドだったから。

 

感想がね……

何だ、この両極端なのはって。

 

銀杏はメンバーが皆抜けて峯田一人になっちゃって、その峯田自身もドラマに出て一躍人気者になって。

それでも尚、昔と変わらない山形訛りのMCと、初っ端から泡吹きながら叫び、ステージ上を跳ねたりマイク頭に打ちつけたりしながら、ここで死ぬ気だっていうようなパフォーマンスを見せて……。

最近出た曲はあんまり知らないんだけど、ああやっぱり峯田だわって思えて安心した。すごく良かった。

 

対してアジカン

初手が君という花→リライトで、自分にとってド直球な曲から始まるもんだから、うおおってなったんだけど……何だろう、この違和感。

再録ソルファでも歌い方も随分変わったなーって思っていたけど、歌い方だけでなくバンド全体の雰囲気が随分変わったなって印象。

正直、困惑しました。

 

キャリアは共に変わらず。

王道としてのし上がってきたアジカンと、紆余曲折を経た銀杏……何だろう、この差は。

 

そこでふと、ゴッチ語録のとある文面を思い出しました。

 

「ロックは十代の為の音楽」

 

それを語ったゴッチも当時既に30歳を超えていましたが、若さゆえの熱量みたいなのが、ロックを突き動かす。自分がその年代から離れていくのがちょっと不安、と。要約したらそんな内容だったと思います。

 

ああ、そういう事かと妙に腑に落ちました。

 

自分が今でも定期的に聴いているのって、ミッシェルとsyrup16gなのですが……どちらも共通しているのは歩みを止めてしまったバンド、ということ。

いや、シロップは最近復活しただろうってツッコミもあると思いますが、一度解散したっていう事実って結構デカいと思うんですよ。

 

ミッシェルの中心に居たチバユウスケはROSSO、The Birthdayと変革していったのに対して、シロップはいつまでもシロップのまま。

アジカンか銀杏かって言ったら、後者なんですよね。

 

それがどういうことかと云うと、十代の頃に熱狂していたものが今でも変化なく続いている、続いてしまった……ということです。

 

音楽なんて所詮は人気商売ですから、多かれ少なかれ市場がどういうものを求めているかっていうのを気にしないとまずいわけで。

ましてや、メジャーともなればしっかり売れ続けなければいけないのですから。

バンドを保護する慈善事業じゃありませんからね。

 

故に、時間が経てば当然変化も起こるわけで。

バンドも、リスナーも。

 

その変化に着いていけない年齢になってしまった……悲しいかな、あの当時のような熱量はもう無い。何でも手放しで受け入れられなくなってしまったのだ、と。

 聴いていられるのは、変わることがないからだ、と……。

 

その時代において変化することも重要です。

変わらないことが美徳かといえば、それもまた違うわけでして。

 

あのバンドはメジャーに行って変わってしまった…とか、よく聞く批判ではなくて。

むしろ自分が通り過ぎたと思っていたら、バンドの方が通り過ぎていた、というか。

 

結局思い出の中でしか生きられないのかなーと、少し淋しくなってしまったという、そんな話でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも原発事故以降、社会派気取ってるゴッチはやっぱり変だよ笑